JAICAFは、NTCインターナショナルとともに2014年2月からJICAコートジボワール共和国「国産米振興プロジェクト」(以下PRORIL)を実施、うちクレジット管理・農民組織、稲栽培技術・研修支援、稲種子生産技術等の分野を担当している。
PRORILでは、国産米バリューチェーンの構築および強化の一環として、生産者が稲作用農業資材(種子、肥料、除草剤、殺虫剤等)を購入するために利用できるクレジットシステム(以下、資材クレジットシステム)および精米業者が生産者または組合から籾米を購入する資金として利用できる精米業者運転資金クレジットシステム(以下、精米クレジットシステム)の開発に、民間金融機関と連携して取り組んできた。
8月28日、首都ヤムスクロにおいて、これまでのクレジット関連活動の結果として、民間金融機関に対して提案されるクレジットシステム最終計画を発表するための「稲作バリューチェーンクレジットシステムワークショップ」が開催された。このうち資材クレジットについては、コートジボワール最大の小規模金融機関であるUNACOOPEC-CI(以下COOPEC)と共同開発したものであり、同ワークショップには、COOPECの本部営業・マーケティング局長を始め、同国の稲作地域に属するCOOPEC12支店の支店長、さらに農業農村開発省(MINADER)の国家イネ開発事務所(ONDR)代表やプロジェクト対象地域であるベケ州・ベリエ州の米生産者組合代表が参加した。
ワークショップでは、PRORILからの最終的な資材クレジットシステム案および実施までのロードマップの発表を受け、参加者間で活発な議論が展開された。最終的には本クレジットシステムの導入について全参加者から賛同を受けるとともに、COOPEC本部技術顧問から各支店長に対し、本システムを利用した資材クレジット商品の早期の提供開始が促された。 予定では、2019年度第1期作からCOOPECの一部支店において、本クレジットシステムを基盤とするクレジット商品が発表・提供される。
(中條 淳)
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