ミャンマーは、ゴマの生産国として世界有数であり、2016年は世界で11番目の輸出国である。もちろん、国内での需要も大きいが、日本にとっても、ミャンマーは重要な輸出国である。特に黒ゴマでは、その存在が大きい。
JAICAFでは、昨年度から、ミャンマー中央乾燥地において黒ゴマの品質向上に取り組んでおり、今年度は、風味に影響を及ぼす遊離脂肪酸に焦点を当てて、その酸価値低減に向けた試験とデモンストレーションを行うこととしている。酸価値低減には、乾燥方法が影響すると見られており、今回は、農家とともに、乾燥方法の違いによる酸価値への影響を試験する。また、併せて、日本への輸出で近年問題になっている残留農薬の観点から、乾燥期の害虫発生状況を調査し、防除方法を検討する。
6月3日-6月15日にかけて、マグウェ地域アウンランTown Shipを主な調査地として、事前調査を行った。アウンランTown Shipでは、主に天水で黒ゴマを栽培している。栽培品種はSamou Neiといわれる品種であり、市場評価が高いという。
事前調査では、試験に協力(参加)してくれる農家候補を選び、正確な播種日を確認した。通常、播種後85日前後で刈り取るとのことで、次回は、刈り取りに合わせて来緬し、試験を実施することになる。
現在、マグウェ地域では、GAPの考え方を取り入れることで、農薬の適正使用やより良い乾燥方法の導入を図っており、本事業にも大きな期待が寄せられている。
(報告:西山亜希代)
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