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『世界の食料安全保障と栄養の現状2020年報告 要約版』

『世界の食料安全保障と栄養の現状2020年報告 要約版:健康的な食事を手の届くものにするためのフードシステムの変革』
2021年3月、22×16cm、42p


--------------訂正とお詫び--------------
本書において以下の誤りがございました。深くお詫びいたしますとともに、訂正申し上げます。
なお、当ページに掲載しているPDF版は訂正済みとなっております。(2021.6.24)

p.14 図5 右側の円グラフのタイトル
誤:2019年
正:2030年
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FAOの報告書『The State of Food Secutity and Nutrition in the World 2020』の要約版を翻訳・刊行しました。

本年版は、食料安全保障と栄養に関する通例の評価と併せて、過去10年間の傾向が続いた場合の2030年の世界の姿を予測しています。これによると、世界の現状は2030 年までに「ゼロハンガー(飢餓をゼロに)」を達成するための軌道から外れており、多少の前進はあるものの、大半の指標は、世界栄養目標を達成するための軌道からも外れています。加えて、最も脆弱な集団の食料安全保障と栄養の現況は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による健康影響や社会経済的影響を受け、なお一層悪化することが危惧されています。

本書はさらに、食料安全保障と栄養とを結ぶ重要な中間項としての「食事の質」に焦点を当てています。SDG 2 目標の実現は、人々が単に空腹を満たすのに「十分な量」の食料を得られるだけでなく、栄養価の高い食料を経済的に入手しやすくすることによって、はじめて可能となります。本書では、健康的な食事のコストと経済的な入手しやすさに関する世界、地域別、国の発展段階別の新たな分析も紹介するとともに、現行の食料消費パターンに伴う「健康コスト」と「気候変動コスト」の評価や、持続可能性にも配慮した健康的な食事へと食料消費パターンを転換した場合に節減できるコストの試算も提示しています。そして、飢餓とあらゆる形態の栄養不良の解消に不可欠な取り組みの一環として、安価で健康的な食事を確保するためのフードシステムの変革に向けたさまざまな政策や戦略を考察しています。