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『海外農林業情報』No.1

『海外農林業情報』No.1(2012.1.11号)

 

ごあいさつ
大変な災禍に見舞われた2011 年から、復興の年2012 年へと年が改まり、皆様におかれましても、さまざまな目標を胸に新年を迎えられたことと拝察致します。当協会も今年から、新たな会員サービスとして、ミニ情報を発信することと致しました。

 

本情報では、海外の農業を中心とした貿易政策の動きや農林業の最近の情報をご提供できればと考えています。まずは、第1回としてTPP にスポットを当て、日本の参加をめぐる米国内での動きをまとめてみました。なお、参考までに、当協会の『国際農林業協力』(第34 巻 第2号)に掲載しました東顧問の「TPP と開発途上国」から最近のTPP の動きを添付いたします。

 

1.日本の交渉参加について
新たな国をTPP 参加国と承認するためには、米国政府(USTR)は90 日前に議会にはかる必要があるとされています。USTR は、日本、カナダ、メキシコからの参加協議要請を受け、1月13 日までに米国内からのパブリックコメントを求めています。これを受けて、それぞれの国と協議し、それらを取りまとめて議会に承認を求めることとしています。したがって議会にはかる時期は3月頃と予想され、そこから承認を受けるのに90 日とすると、新しい国が参加できるのは、6月ではないかといわれています。

 

この日本の交渉参加の時期について、米国内の意見は分かれています。早い交渉参加を望まない意見には、これまでの参加国だけでTPP の土台をあらかじめ作り、それに日本を含めた交渉参加の意思を持つ国が乗るか否かとしたほうが良いというものがあります。これは、米国の産業界を中心に、日本が参加した場合はアンチダンピング・ルールの問題が出されるのではないか、また、米国が進めようとしている種々のルール作りにブレーキをかけてくるのではないかとの恐れがあり、交渉に時間がかかることを懸念したものです。その一方で、政府部内を中心に、GDP 第3位の日本が参加することは、TPP の位置づけを高くし、より有効性が期待されるとのことから、時間がかかっても交渉の早い段階から参加させるべきであるという意見があります。

 

この状況下で、12 月14 日に米国下院The Ways and Means Committee(歳入委員会)のTrade subcommittee(貿易小委員会)でTPP 問題のヒアリング(公聴会)が行われました。公聴会では日本を含めたTPP 新規参加希望国についてそれぞれの問題事項が指摘され、全課題を議論のテーブルに載せるべきだとしつつも、具体的な指摘にまでは踏み込まれませんでした。

 

米国にとっての日本のTPP 参加条件は、「日本がTPP の基準に適合できるか」と「米国が問題視している懸案の貿易課題をクリアできるか」であるとされています。ここで言う米国の課題とは、?牛肉、?自動車、?保険の3つとされています。牛肉については、現在、日本側に生後20 ヵ月以下の牛のみの輸入を(撤廃ではなく)30 ヵ月に変更しようという動きがあり、米国の牛肉業界としてはこれをTPP の参加条件にからめたくないという意見もあるようです。自動車については、そもそも日本車の米国内での競争条件を良くしたくないとの意図があり、日本市場の外国車の輸入割合が少ないことを問題とし、韓国とのFTA と同様に米国車の日本国内販売台数を約束させるとの考えもあるとのことです。また、保険については、郵政民営化の後退との関係で、簡易保険を問題としているようです。

 

2.米国農業団体の動きについて

米国の自動車業界が日本のTPP 参加に反対の意向を示しているのに対し、最近、63の農業団体が共同で、カークUSTR 代表に対し日本のTPP 参加歓迎のレター(注)を提出しています。

 

農業団体の中でも、酪農団体はニュージーランドとの競争関係を懸念して、そもそもTPP に反対を表明しており、大豆団体も、日本の畜産飼料の需要減退を懸念しています。その他にも、日本との貿易関係が良好なこともあって、あまりことを荒立てたくないと考える団体もあり、団体間には温度差があるようです。このため、このレターは、具体的な品目に言及しておらず、またすべての品目という言及も避け、comprehensiveという表現を用いています。これは今後の交渉において、デリケートかつ流動的な課題に対処するためと考えられます。ちなみに、comprehensive の表現は米韓FTA でも使われております。

 

なお、上述の米下院貿易小委員会公聴会では、カリフォルニア選出の共和党議員がコメをどのように扱うかについて質問をしていますが、USTR 次席代表のマランティス大使はパブリックコメントの取りまとめの中で対応したいとして、具体的な方向性には言及していません。

 

注)参考リンク:

該当記事Ag, Food Orgs Urge USDA, USTR to Include Japan in TPP Talks(National Association of Wheat Growers)と、農業団体のレター(英文)

 

(文責:西野 俊一郎)