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『海外農林業情報』No.6

『海外農林業情報』(No.6 2012 年4月10日号

第11 回TPP 交渉会合を受けて

TPP協定における第11 回交渉会合が3月1日?9日にオーストラリアのメルボルンで開催されました。この会合は、日本、カナダ、メキシコがTPP への参加を表明し、各国との協議を開始してから初となる交渉会合であったため、これら諸国の交渉参加問題がどのように取扱われるのかが注目されました。

会合では、現在の交渉会合参加国である9ヵ国から500 を超える交渉担当者が参加し、21 のグループに分かれて交渉が行なわれました。議長国のオーストラリアによれば、包括的な21 世紀型協定の妥結に向けてよい前進があり、特に市場アクセスに関する協議では、様々な国から“サービス”と“政府調達”に関する改善案が提示されたとのことです。しかしながら、グループごとの検討では意見の集約はかなわなかったとみられ、米国とオーストラリアからの発表でも言及されておりません。また、この会合に際して、関税パッケージについての二国間協議が個々に行われ、特に米国は、ベトナムとの間では繊維と履物の原産地規則の取扱いについて、さらにニュージーランドとの間では酪農品の問題が取り上げられたようです。しかし米国の関係団体からの情報では、全く進展が無かったと伝えられています。

会合では、日本、カナダ、メキシコの新規交渉参加についても議題に挙がりましたが、3ヵ国が現交渉参加国と行った協議の状況報告に留まったようです。このことについて、オーストラリアの代表は、交渉参加問題は閣僚レベルで話し合うべき問題だと述べています。

次回交渉会合は5月8日から18 日にかけて米国のダラスで開催される予定ですが、閣僚会議は6月のAPEC(アジア太平洋経済協力)会合まで予定されておらず、新規参加国の取扱いについては、当面進展が見込めないのではないかと思われます。なお、これらTPPの動きとは別に、より柔軟なEPA について日中韓、日・EU、日・カナダのそれぞれの協議開始が合意され、これらの動きもTPP に影響を与える可能性があると思われます。

なお、カナダ国内においても自国のTPP 参加に関して一般的な意見聴取が行われたようですが、NAFTA(北米自由貿易協定)があることからTPP への参加に消極的な声が聞かれます。一方で、牛肉や豚肉、更には穀物生産者団体からは、日本がTPP に参加した場合、カナダは市場を失うこととなるので、参加するべきであるという意見が出されたようです。

現交渉参加国のなかでも農業が主要産業となっているニュージーランドは、酪農における米国市場へのアクセス拡大を望んでいるようですが、センシティブな課題であることを認識し、現段階では急いで議論を進めることはしない方針のようです。

また、オーストラリアでは、米国との農業貿易における重点課題とされている砂糖や牛肉等について、関係団体が、既存のFTA で取り決められている関税数量割当の段階的拡大の期間を現在の18 年間からさらに短縮することを望んでいるようです。さらに酪農団体は、日本の特定産品における障壁や制限があることを問題としながらも、オーストラリアの主要な輸出市場であることから二国間での包括的な貿易協定を求めているようです。

参考リンク
議長国オーストラリアによる第11 回TPP 交渉会合の発表
米国側の発表

(文責:西野 俊一郎)