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『海外農林業情報』No.9

『海外農林業情報』No.9(2012 年6月11日号)

第12 回TPP 交渉ラウンドについて

第12 回TPP 交渉ラウンドが、米国のダラスで5月8日から18 日にかけて実施され、現在TPP 交渉に参加している9ヵ国が協議を行いました。USTR(米国通商代表部)の発表によると、協定条文の中身を中心に参加国間で意見交換がなされ、期待以上の進展があったといわれています。重要な問題としては、電子商取引(e コマース)、知的財産(IP)、労働、国営企業(SOE)などが重要問題として取り上げられました。

それぞれについての米国の立場をまとめると、e コマースでは、国境を越えたデータの自由なやり取りを認める条項を求めていますが、一部の国からプライバシー保護法との関係で問題提起があったようです。
IP では、医薬品を中心に、いずれかの国に申請後、他の国での申請に6 年間の猶予期間(その後、保護の期間が計算される)を設けること、さらに、バイオテクノロジーの試験データについては秘匿権利期間を12 年間とすることを求めています。しかし、その期間が長すぎるとの意見があったようです。
労働については、1998 年のILO(国際労働機関)宣言で謳われている「労働者の基本的権利」を国内法で担保するべきとしていますが、ベトナムとブルネイでは組合結成の自由が制限されていることから、米国は実施期間に余裕をもたせるという妥協の姿勢を示したようです。しかし、具体的な期間についての言及はないようです。
SOE については、私的企業が不利益にならないよう、許認可や融資についての取り扱いが実質的に同等となるよう求めています。本件については、ベトナムを含む多くの国が対応を検討していますが、シンガポールでは当国の国営投資基金の対象企業がSOE に当てはまるとして新たな問題提起がなされています。

このほか、工業品や農産品の関税等が二国間で協議されたようです。まず、製品の原産地規則について、米国はTPP 域内原産品のみに低関税が適用されるとしているのに対し、ベトナムは衣料品や履物の原料(布地等)が主として中国産であることから問題を提起しており、交渉に大きな進展はなかったようです。次に、政府調達については、米国は、対象をまず中央政府に限定し、地方政府のものは先送りにするという軟化策を提案しましたが、マレーシア、ベトナム等は自国優先主義を取っていることから全面的に反対しており、話し合いの進展はなかったようです。

また、米国国内に目を転じると、タバコの関係団体からは健康理由による輸入規制を禁止する条項が、環境団体からは天然ガスの輸出禁止を認める条項など、それぞれの希望を協定に含めるよう求められていましたが、政府としての新たな提案はなかったようです。なかでも天然ガス輸出規制については、他の資源の輸出規制にもつながる可能性があり、これはわが国等へも大きな影響を与えかねないと懸念されています。

今回の交渉では、米国およびその他のTPP 交渉参加国からの利害関係者約300 名との話合いの場が公式に設けられ、WTO 交渉等を含めた従来の貿易交渉にはなかった新しい方式がとられたようです。今後の交渉会議でも同様の形が取られるのかは固まっていないようですが、日本が交渉に参加した場合、どのような形で関係者が議論に入っていくのかが注目されます。

参考リンク
・USTR「Trans-Pacific Partnership (TPP) Talks Advance in Texas

(文責:西野 俊一郎)