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『海外農林業情報』No.15

海外農林業情報 No.15(2012 年12 月4日

TPP 交渉で残されている問題と米国の動き
米国の大統領選挙が終わり、新オバマ政権のもとでTPP 交渉を早急にまとめる必要性が改めて認識され、11 月20 日にカンボジアで開催された東アジアサミットでは、TPP 交渉終了を2013 年10 月とする目標が示されました。また、カナダ、メキシコに続き、タイが交渉参加を表明し、日本国内でも交渉参加は来る衆議院選挙で大きな争点のひとつとなっています。

直近のTPP 交渉は、第15 回目が、12 月3日から12 月12 日にかけてニュージーランドのオークランドで開催されています。米国が大きな進展を期待しているとされ、また大統領選挙後初の交渉となることからも注目されています。現在までのTPP 交渉で残っている問題には、物品の市場アクセスに関する二国間の交渉、サービス、知的所有権、投資、SPS等のルールがあります。

物品の市場アクセスに関しては、米国等による拡大交渉開始以前の、4ヵ国(シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランド)が加盟しているP4 協定(環太平洋戦略的経済連携協定)では「2015 年までに全ての関税を撤廃する」としていますが、現在のTPP 交渉では二国間交渉で進めるとしており、それぞれで例外品目を定めていく可能性があります。

米国の動きを見ると、まず例外品目の取り扱いに関しては、原則としてFTA が無い国との間では二国間交渉によって進めるとしており、既にFTA での取り決めが存在する国との間では、再交渉しない方針のようです。
ニュージーランドとの交渉では、乳製品の市場開放について譲歩せず、更に、オーストラリアの求める砂糖の追加的な開放についての交渉では、既存のFTA 以上のものを強く拒否しているとされています。このように、例外扱いとなり得るセンシティブな品目で交渉が硬直しており、例外品目について交渉参加国全て
が適用可能な単一の合意が二国間交渉の後になされるかどうかは、依然として不透明です。
ベトナムとの二国間交渉では、繊維製品と靴の原材料について、原産地をTPP 参加国に限定することを求めており、交渉が進展していないようです。
また、公的機関が医薬品を安価に価格設定しているとして、ニュージーランドおよびオーストラリア等に対して個別に問題提起しているようです。

サービスの問題としては、国境を超えたデータ交換の自由化を求めているのに対し、オーストラリアおよびニュージーランドはプライバシー保護に関する国内法との兼ね合いがあるとして交渉の課題を残しており、また、電子商取引に関しての少額免税制度および急行便の税関手続きの簡略化、保険制度における政府関与の規制等を求めているようです。
知的所有権については、特許有効期間、期間算定方法と期間延長の問題、薬品に関する申請期間、生物学的製品の長期保護等が問題提起されています。また、ウェブにおける著作権保護のあり方が問題視されています。
投資については、米国は内国民待遇、最恵国待遇および最低待遇基準のほか、投資家保護のために、相手方政府との直接訴訟を認める制度を求めているようですが、訴訟制度についてはオーストラリアが反対の立場を示しているようです。

上記以外として、SPS(衛生植物検疫)、SOE(国営企業)、政府調達、労働、環境等の問題があります。
SPS に関しては、WTO のSPS 協定を超える規律(SPS プラス)を設けることに意欲的で、また、違反時の対抗措置をどのようにするかが問題とされています。SOE に関しては、民間企業との競争条件の均一化や透明性の確保が求められている一方で、米国としては、連邦政府レベルだけでなく州政府レベルのSOE が対象となることを懸念しているようです。
また、農業補助金がSOE と同じ効果を持つのではとのオーストラリアの指摘や、シンガポールの政府系投資会社(テマセック)が諸外国企業に投資しているケースがSOE として対象になるのかどうかという問題が依然として残っています。政府調達については、対象金額の引き下げのほか、SOE の問題と同様に州政府レベルまで対象とするのかどうかが懸念されています。
労働および環境については、規律の実効性をどのように確保するか、国際協定との関係が共通した問題とされています。労働では、1998 年の「労働における基本的原則及び権利に関するILO(国際労働機関)宣言」を遵守するという方向で合意に向かっているようですが、紛争処理や対抗措置が課題とされており、また、環境の分野では、漁業補助金を規律の対象とするかどうかが議論されています。

参考リンク
Thailand Expresses Interest in Joining Trans-Pacific Trade Talks, as TPP Leaders Set
New Deadline
International Centre for Trade and Sustainable Development、英語)
(文責:西野 俊一郎)