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コートジボワール国国産米振興プロジェクトの概要

1.背 景

 西アフリカのギニア湾に面するコートジボワール国は、恵まれた自然環境により農業生産のポテンシャルが高く、同国にとって農業はGDPの27%、労働人口の3分の2が従事する基幹産業です。近年、コメの需要量は1960年と比較すると10倍に増加していますが、一方で国内生産量は2011年で45.6万tと停滞しています。この原因としては、政治的な混乱の影響に加えて、(1)優良種子、肥料、農薬の供給体制が十分ではない、(2)普及サービスが未整備である、(3)作付け準備金の不足から耕地の利用率が低い、(4)コメ生産者がクレジットを利用できない、(5)精米、流通業者を効率的に機能させる環境が不足している、などが挙げられます。このような背景に基づき、同国政府は国産米振興を目的とした技術協力を日本国政府に要請し、本プロジェクトは2014年1月より5ヵ年間の技術協力プロジェクトとして発足しました。

2.プロジェクトの上位目標

 対象地域で生産されたコメの販売量が拡大する。

3.プロジェクト目標

 ターゲットグループによって生産されたコメの販売量が増大する。

4.プロジェクトの対象地域

下図に示した首都ヤムスクロ特別市、ベリエ州、ベケ州およびアビジャン特別行政区(旧首都)。


図 プロジェクト対象地域
 

5.期待される成果

成果1 ステークホルダーの対話が促進される

(キーワード:ステークホルダー、プラットフォーム)

 (1) ヤムスクロ特別行政区およびベケ州ならびにベリエ州における稲作関係者(生産者、精米・販売業者等)の対話を促進し、ネットワークを構築する(プラットフォームの設置)。

 (2) ネットワークの構築・強化の一環として、精米業者や生産者組織を通じた種子・肥料のクレジットによる販売、収穫後に返済を行う仕組みを試行することにより、生産者は確実に種子・肥料を手に入れられ、生産量を増加、精米業者は生産者からの十分な籾量を確保できることとなることから、市場への販売量が増加することが期待できる。


 
写真1 ベリエ州プラットフォーム準備会合


写真2 ベケ州(ブアケおよびボトロ)プラットフォームメンバーとの面談

成果2 対象グループにより、研修を通じて得られた知識・技術が活用される

(キーワード:研修、普及員、生産者、精米・流通業者)

 (1) 受益者に対する研修を実施・モニタリングを行う。

 (2) 研修内容は、主として普及員に対するイネ栽培技術研修、生産者組織に対する稲作現場研修および組織運営研修、精米・流通業者に対するビジネス管理研修等。


表 プロジェクト対象グループ(実績)


成果3 対象グループのうち、選定された生産者グループおよび精米業者ならびに流通業者の能力が強化される

(キーワード:モニタリング評価、追加支援)

 (1) 成果2の研修受講者のうちモニタリング結果のよい受益者に対して追加支援を実施する。

 (2) 追加支援内容については、モニタリングの結果を分析のうえ決定する(e.g.耕うん機等イネ生産資機材の貸与、種子生産技術研修)。

 (3) 持続性の観点から、財政的、技術的に同国政府による負担により実施可能な内容とする。


成果4 ステークホルダーによる国産米振興に関する取り組みが加速される

(キーワード:国産米振興、品質向上、都市部消費者)

 (1) 国産米流通量および消費者嗜好調査等を通じて、アビジャン/ヤムスクロへの国産米販売量の増加を目指した販売促進活動を実施する。

 (2) プロジェクトのアプローチをガイドラインとして取りまとめる。