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『海外農林業情報』No.32

海外農林業情報 No.32 (2014年6月20日


栄養向上のための食料システム

FAOの『世界食料農業白書2013年版』が発行され、副題は「栄養向上のための食料システム」となっています。「栄養失調の根絶に向け、食料システム全体で取り組みを行った場合、更に大きな貢献が見込める」とし、視点の中心を、これまでの食料生産(供給量)への注目から食料供給の栄養面へと移していることが注目されます。

本書は、「世界人口の12.5%(8億6,800万人)が、エネルギー摂取量による評価で栄養不足にあるとされるが、この数字は世界が抱える栄養失調問題のほんの一部を示したものに過ぎない。推定では、世界の子供の26%が発育不全で、20億人が微量栄養素欠乏に苦しむ一方、14億人が過体重であり、うち5億人が肥満とされており、ほとんどの国が様々な栄養失調問題を抱えている」ことを踏まえ、「過体重と肥満の発生を回避・改善すると同時に、低栄養と微量栄養素欠乏の問題にどう取り組むかが、政策立案者の重要な課題となっている」と報告しています。また、「食料システムは、農産物が生産、加工され、消費者に届けられるまでに関与する全ての人々や機関、プロセスが含まれ、その食料システムのあらゆる要素が互いに連携し、人々の十分な栄養摂取を支えて行く必要がある」として、次の点を主要メッセージとしてまとめています。

(1)栄養失調は、きわめて高い人的・経済的コストを社会に課す。低栄養や微量栄養素欠乏によるコストのほうが過体重と肥満によるコストよりも高いが、後者のコストは低中所得国においても急速に増加している。(2)栄養失調に取り組むには、多様なセクターによるアプローチが必要となる。(3)中でも食料システムは、食事の改善や栄養の向上につながる。(4)農業生産ないし生産性の向上は、栄養向上に依然不可欠だが、農業生産性を高めるための研究を進める一方で、果物、野菜、マメ類、動物性食品といった栄養価の高い食品や、より持続可能な生産システムの構築にも、さらに注力していく必要がある。(5)食料システムのうち、伝統的なサプライチェーンにおける改善は、食品や栄養の損失を低減し、低所得者世帯の選択肢を妨げる助けとなる。他方、現代的なサプライチェーンである小売業や食品加工の発展は、栄養強化食品の利用を促進し、栄養失調の撲滅に寄与する一方で、加工食品やパッケージ食品の消費増加は、過体重と肥満の原因となりうる。(6)政府や国際機関、民間部門、市民社会は、正確でわかりやすい情報を提供し、バラエティに富んだ栄養価の高い食料の供給を保証することで、消費者がより健康的な決定を行い、無駄を減らし、資源の持続可能な利用に寄与することができる。(7)多様なセクターによる総合的な活動を通じた効果的な連携や協業を促進するには、高度な政治的支援を伴い、食料システムにあらゆるレベルで適切に対応することが必要となる。

 
2014/15年度の穀物供給見通し

FAOは、6月5日に2014/15年度の穀物需給見通しを発表し、5月の発表に比べ著しく改善したとしています。

粗粒穀物の世界生産量は、主として米国のトウモロコシの生産見通しの改善とアルゼンチンおよびブラジルの収穫増加により、5月の見通しより18.6百万トン多く、1274百万トンとなると見通されています。FAOの米国の生産見通しは、植栽時期の好天に恵まれ、記録的だった2013年度と比べて2.5%低いものの、5月の見通しより4.5%、15百万トン多くなっています。一方で米国農務省は、単収が2009年の記録を上回るとして、FAOの見通しより大きくなるとの見通しを発表しています。世界の小麦生産量は703百万トンと、昨年度の記録的な収穫量と比べて1.5%の減少と見通されていますが、先月の見通しと比べると、アルゼンチン、EU、ウクライナでの増加が、インド、米国での減少分を上回っています。コメについては、2013年度から1.2%増の503百万トンと見通されており、前月の見通しより1.9百万トン増となっています。この増加は、主として中国において、減産だった2013年度から2%改善されたことによります。なお、スリランカとオーストラリア(南半球)では干ばつの影響から減産となっています。

以上のような生産状況を反映して、5月のFAOの穀物価格指数は、4月から2.4ポイント、昨年からは30ポイント(13%)低下して204.4ポイントとなっています。これは、米国のトウモロコシ生産の改善を反映したトウモロコシ価格の低下に加え、小麦の飼料利用の減が見込まれ、また政治的混乱にもかかわらず、小麦の大輸出国であるウクライナからの順調な出荷が継続したことで小麦価格も下落したことによるものと思われます。なお、シカゴ商品取引所による先物価格も、5月からはトウモロコシおよび小麦で低下が見られます。

<参考リンク>

「世界食料農業白書2013年報告:栄養向上のための食料システム」(JAICAF、日本語)

FAO Cereal Supply and Demand Brief(FAO、英語)

FAO Food Price Index down for the second consecutive month(FAO、英語)

シカゴ商品取引所(CBOT)トウモロコシ期近物の価格推移(Quandl、英語)

 

 

(文責:西野俊一郎)

 

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