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ラオス国南部メコン川沿岸地域参加型灌漑農業振興プロジェクトから

今年の活動

 本年は昨年と同じくラオス国でのJICA技術プロジェクト「南部メコン川沿岸地域参加型灌漑農業振興プロジェクト」に短期営農専門家として参画しています。

 ラオスはインドシナ半島の内陸国で、プロジェクト対象地域であるサワンナケート県は熱帯モンスーン気候に属します。乾季(11月-5月)の農業には灌漑が必要ですが、灌漑水路の補修や延長が困難でした。また、国民の8割が農業に従事していますが、最近まで畜力を利用した自給自足的な稲作農業でした。現在は歩行型耕運機に代わっていますが、多くの農家は余剰米を仲買人に売り渡して現金を得、庭先で自給用の葉物野菜を栽培しています。

 このプロジェクトは、農林局職員と農民組織を対象に、参加型の水管理と商品作物振興のための営農改善を目指す活動です。事業期間は、2010年11月29日から2015年11月28日までです。私のカウンターパート(C/P)は県農林局営農課職員5名と郡農林事務所職員5名です。

 プロジェクトの活動が盛んになるとともに、農家はイネの他にも少しずつ商品作物を栽培するようになりました。2012年から13年にかけての乾季にモデル農家(営農に熱心でプロジェクトに協力的な農家)を調査したところ、販売目的に栽培した作物・野菜(コメを含む)の種類は、1農家当たり1.8作物でしたが、翌年は、2.1作物に増加していました。

 今年はプロジェクト4年目です。プロジェクト目標である生産組織設立を急がねばなりません。そこで、市場調査結果、農家の希望、作物特性を踏まえて換金作物を10作物選定して、それら作物の勉強会を立ち上げました。それぞれの勉強会にはこの乾季の活動目標を考えてもらいました。稲作勉強会は多収を目標に掲げました。実は、昨年あるC/Pとともに稲作を試みて籾重6.4 t/haを達成しました。政府発表収量が約4.5t/haですからかなりの多収です。これが農家の刺激になったようです。

 プロジェクトは勉強会に参加する農家を支援しています。種子や資機材の提供、栽培指導、先進地見学会などです。栽培技術が向上すれば、農家は売り先も考えるようになります。市場開拓、生産物加工、共同出荷や契約栽培などにも興味が湧きます。この勉強会が生産組織へ発展的に移行するようC/Pとともに指導していきます。



写真 堆肥作成法を説明する筆者(中央)。2014年10月13日撮影


参考資料:JICA 南部メコン川沿岸地域参加型灌漑農業振興プロジェクト