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『海外農林業情報』No.26

海外農林業情報 No.26(2013年12月27日

WTO 閣僚会議のバリ合意について
12 月5日からインドネシアのバリ島で開催されていたWTO 閣僚会議において、7日、ドーハ・ラウンドの一部合意が達成されました。それらは(1)貿易円滑化、(2)農業分野、とくに食料安全保障在庫の補助金の問題、(3)後発開発途上国の優遇措置の3分野です。これらはドーハ・ラウンドにおける検討事項のごく一部ではありますが、2001 年に始まり長く停滞していたドーハ・ラウンドを再活性化する要素になるのではと期待されています。WTO のAzevedo 事務局長は、「今回の合意はドーハ・ラウンドの解決に向かう足掛かりとなり、ドーハ・ラウンドに推進力を与える」と発言しています。その合意内容は次のとおりです。

(1)貿易円滑化については、税関手続きに関するスピードアップ、簡素化、透明化を図ることと、コンピューター等先進技術を活用すること等で合意されました。また、内陸国の関心が高かった通関貨物の迅速処理や、この条約実施のための途上国への支援も合意されました。

(2)農業については、次の2 つに大別されます。1)最大の問題となったのは、食料安全保障目的の公的備蓄についてです。WTO の農業協定では、公的備蓄の金利・倉敷料は補助金削減義務の対象外ですが、インド等は、この備蓄のための食料を市場価格よりも高い価格で低所得農家から買い上げる際の政府の支払いをも削減対象外とすることを求め、米豪等の穀物輸出国との間で激しい議論があったようです。結局、暫定措置として、途上国に限り4年間は食料安全保障目的の備蓄に係るすべての補助金を提訴対象としない (peaceclause) ことで合意されました。なお、この後の取扱いについては再検討することとなっています。2)また、関税数量割当に関して、数量が消化されていない際には情報を開示して協議を行うことで合意されました。以上のほか、補助金削減対象外とされる一般政府サービスのリストに開発計画および土地利用計画による事業が加えられ、これらが補助金削減対象としてカウントされないことが明確化されました。さらに、輸出補助金を使用しないことが再度確認されました。

(3)後発開発途上国の優遇措置については、1)先進国は、無税および無枠(数量制限が無い)の取扱いを最低97%以上にする、2)原産地規則について簡素化する、3)先進国のサービス分野への後発途上国の参入を容易にする特例(サービス・ウェーバー)を設ける、4)モニタリング・メカニズムを設置する、等が挙げられています。


TPP 閣僚会議について
WTO バリ会議に続き、12 月7-10 日にはシンガポールで12 ヵ国によるTPP 関係閣僚会議が開催されました。首脳会議で目指された年内合意は、意見の対立が解けずに達成されないこととなり、1月初旬の首席交渉官会議と、これに続く閣僚会議で合意を目指すと発表されました。12 月10 日付の参加国閣僚・代表声明では、大部分の問題で、予想される着地点(landing zones) が特定されたという判断が述べられています。これに対し、オーストラリアとニュージーランドの大臣からは、「現時点では合意というものではなく、受け入れには日本と米国への市場アクセスの更なる拡大を必要とする」との発言があったようです。

これまでに多くの合意がなされた中で残っている主な対立点は、1)関税の取扱、2)知的所有権、3)政府所有企業の取扱、4)環境問題といわれています。

関税に関しては、シングルタリフスケジュール(統一した関税表)を目指すとされていますが、現時点では、全ての国において同じ関税が適用されるのか、または個別の二国間の関税を取りまとめるだけのものにするかが明確にされていません。また、それぞれの2国間の交渉が遅れているようで、とくに日米間、日豪間の交渉が難航しているようです。この背景には、日本の関税撤廃の割合が95%に達していないこと、とくに農産物の関税撤廃率が低いこと、さらに米国との間では自動車の問題などがあるようです。

知的所有権に関しては、とくに薬品分野で生物製剤の保護期間についてが問題になっているようです。

また、政府所有企業および環境問題に関しては、一般的紛争処理手続きを適用するのか、または個別の協議のみにとどめるのか、さらには、個々の企業が直接政府を提訴することを認めるのか、といった点について問題が残っているようです。


<参考リンク>
Ninth WTO Ministerial Conference, Days 3, 4 and 5: Round-the-clock consultations produce ‘Bali Package’WTO、英語)
Statement of the Ministers and Heads of Delegation for the Trans-Pacific Pertnership CountriesUSTR、英語)
環太平洋パートナーシップ参加国閣僚・代表声明(仮訳)内閣官房、日本語)

(文責:西野俊一郎)

 

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