2025 年度、JAICAFでは、2024年度に引き続きJRA(⽇本中央競⾺会)から助成を受け、養蜂産業の課題や課題解決のアプローチを学ぶ⾼校⽣向けの研修事業を実施しています。
昨年同様、国内研修として、座学、養蜂経営訪問研修を行い、また、海外研修として、今年は韓国の養蜂現場を見学します。これらの結果を定期ミーティングで共有し、意見を交換しながら、養蜂産業をより広い視点から学び、将来の養蜂産業を支える人材を育成することを目指します。
現在、課外授業や部活動に養蜂を取り入れている12校の高校生・先生とともに学びを進めています。
6月7日、14日、21日と3週にわたって行った座学研修の後、7月20日(日)に第1回定期ミーティング(MTG)を行いました。
第1回MTGでは、各校の活動の紹介とともに、今年の活動の目標や現在直面する課題について発表してもらいました。ほとんどの学校で共通して重視されているのは、やはりミツバチヘギイタダニへの対応でした。ここから派生して、冬越しができない、蜂群が弱い、といった課題が上がりました(札幌大通、静岡雙葉、大妻嵐山など)。専門的な知識を学びたい(静岡サレジオ)、飼育技術を向上させたい(聖学院)、額面蜂児を再現したい(安田)といった技術的なこと、ダニ以外の害虫(スムシやスズメバチ)対策(静岡雙葉、多治見西)、継続的な蜜源植物の開花調査(日工大駒場、多治見西)、など、様々な発言がありました。農業との関係についても、地域の梨園に蜂群を供給している学校があったり(広島世羅)、自身の学校に農園があったり(筑波坂戸、日工大駒場)と、取組が共有されました。また、ハチミツ加工品の販売に関連して食品衛生管理のマニュアル化(聖学院)や、人材不足や観測装置の開発(静岡サレジオ)について言及した学校もありました。
これから、養蜂企業や養蜂家の皆さんにご協力いただきながら、養蜂産業の現状を学び、今だけでなく未来の産業のことを考えていきたいと思います。
3月には研修の集大成として報告会を開催します。どうぞお楽しみに!